居抜きオフィスは初期費用を抑えたい企業にとって非常に魅力的です。通常の賃貸オフィスと比べて、内装工事費用を大幅に削減でき、内装を考える手間も省けます。
しかし、自社にぴったりの内装を見つけるのは難しいというデメリットがあります。そのデメリットを解消するのにおすすめなのが、「居抜きオフィスに入居してリニューアル工事をする」という方法です。
まだ賃貸オフィス業界でもそこまでノーマルではない方法ですが、これによって納得いくオフィスに移転できるだけではなく、他のオフィスタイプよりもお得に入居することができるのです。
今回は、なぜ「居抜きオフィスに入居してリニューアル工事をする」という方法がおすすめなのか、デメリットを解消するのかについて詳しく解説します。
「居抜き入居+リニューアル工事」とは?
「居抜き入居+リニューアル工事」とは、居抜きオフィスに入居した後、既存の間取りや設えはそのままに、表層のデザインを軽微に変更する工事のことです。
一般的に、居抜きオフィスは前テナントが残した内装をそのまま利用する方法として知られていますが、そのままでは自社の業務スタイルやブランドイメージに合わないことがあります。そこで、壁の色や素材、床材の変更、照明の調整など、比較的軽微な工事を行うことで、オフィス全体の雰囲気を自社に合ったものに変えます。
「居抜き入居+リニューアル工事」をするメリット
居抜きオフィスに入居してリニューアル工事をすることで、初期費用を抑えつつ、自社に合った理想のオフィス空間を実現できることがわかりました。このセクションでは、そのメリットや費用対効果などについて詳しく解説します。
内装工事費用は通常のおよそ「3分の1」に削減できる
通常、オフィスに一から内装工事を行い、ある程度おしゃれな内装に仕上げるには、坪あたり30万円以上の費用がかかります。しかし「居抜き入居+リニューアル工事」では、既存の内装を活かしながら表層だけを変更するため、費用は坪10万円程度で済みます。
つまり、通常のオフィスを一から内装工事を行う場合と比べて、「居抜き入居+リニューアル工事」で発生する内装工事費用はおよそ3分の1程度であるといえます。
もちろん、居抜きオフィスに入居して内装をそのまま使うのが最もコスト効率が良いですが、前テナントの好みが反映された物件が多いため、自社のイメージに合わせて表層デザインを変更する必要がある場合もあります。
以下は、各オフィスタイプ別の特徴の比較表です。
通常のオフィス | 居抜きオフィス | 居抜きオフィス +リニューアル工事 | |
---|---|---|---|
内装工事 費用 | ✕ 1坪あたり 30万円程度 | 〇 不要 | 〇 不要 |
追加工事 費用 | 〇 不要 | 〇 ほぼ不要 | △ 1坪あたり 10万円程度 |
作業コスト | ✕ 間取りやデザイン 打合せ等が必要 | 〇 ほぼ不要 | △ 追加工事する箇所の 検討が必要 |
ランニング コスト | 〇 月額賃料のみ | 〇 月額賃料のみ | 〇 月額賃料のみ |
自社との マッチ度 | 〇 自社に合わせた 内装にできる | ✕ デザインや使い方が マッチしにくい | 〇 自社に合わせた 内装に変更できる |
このように、表層リニューアル工事は費用対効果が高く、初期コストを抑えながら、自社に合ったオフィス空間を実現することができます。
しかし、リニューアル工事にあまりにも多くの費用をかけてしまうと、初期費用を抑えるという居抜きオフィスのメリットが半減してしまいます。
これを避けるためには、自社のオフィスの使い方に合った間取りのオフィスを選ぶことが最も重要です。
100坪以上のオフィスになると、会議室や個室、一風変わったリフレッシュスペースなど、個性豊かな内装レイアウトの物件が多少増えてきますが、それ以下の面積帯では間取りが似ていることが多いです。
例えば、70坪程度のオフィスでは、執務室、会議室×2部屋、受付スペースなどが標準的に配置されていることが多いです。基本的な間取りや会議室の数が自社のニーズに合っていれば、少しのリニューアル工事で理想的なオフィス空間を作ることができます。
自社に合わせたデザインにすることができる
居抜きオフィスのデメリットは、自社の理想に合った内装デザインになっているオフィスが少ないことです。しかし「居抜き入居+リニューアル工事」では、自社のブランディングや会社イメージに合わせたデザインに変更できるため、コストを抑えてより理想に近いオフィスにすることができます。
ただ居抜きオフィスを利用するよりも一段と魅力的で機能的なオフィス環境を実現できるため、結果として、社員の満足度や生産性が向上し、企業全体のパフォーマンスも向上するでしょう。
さらに‥退去するときのメリットもあります
「居抜き入居+リニューアル工事」を行うことでのメリットは、入居時だけにとどまりません。このセクションでは、将来、オフィスから退去をする際のメリットについて解説します。
居抜き退去ができる可能性が高くなる
通常、オフィスを退去する際には原状回復工事が必要で、その費用は1坪あたり5万円から10万円程度かかります。ただし、後継テナントが居抜きで入居してくれる場合、この原状回復工事の費用をまるまる削減することができます。
居抜きオフィスの後継テナントが見つかりやすい物件は、使いやすい間取りとおしゃれなデザインであることが多いです。
つまり、リニューアル工事により、魅力的で使いやすいオフィスにすることで、次のテナントが見つかりやすく、居抜きで退去できる可能性が高まります。
リニューアル工事を行うことで、居抜きで退去できる可能性が高まり、原状回復工事の費用を丸々カットできるため、結果的に大幅なコスト削減が可能です。このシステムには、原状回復工事の発注期限までに後継テナントを見つける必要がありますが、リニューアルによってオフィスの魅力を高めることで、その確率を上げることができます。
結果として、入居時と退去時の両方でコストを抑えながら、効果的なオフィス運営を実現できるのです。
まとめ
今回は、居抜きオフィスのデメリットである、自社のイメージや働き方にマッチしたオフィスに出会うことができないという問題を解消する「居抜き入居+リニューアル工事」についてご紹介しました。
この方法は、コスト面でもお得になる可能性がある方法として推奨されていますが、まだ賃貸オフィス業界でも大きく広がっていない手法であるため、より詳しく知りたい方はお気軽にご相談ください。
弊社は居抜きオフィス専用サイト「vivit」を運営しており、居抜きオフィスを含めた内装付きオフィスの契約実績も300件以上、累計面積23,000坪と豊富な実績を誇ります。物件探しだけでなく、移転目的の策定やその他のサポートも全て対応していますので、居抜きオフィスへの移転をご検討されている方は、まずはお気軽にご相談ください。移転の成功に向けて、全力でサポートいたします。