耐震基準が設定された歴史

新耐震基準は現在用いられている耐震基準です。1978年に宮城県沖で起こったマグニチュード7.4の地震をきっかけに、1981年に制定されました。この新耐震基準をもとに、建物の設計がなされています。新耐震基準が制定される前は、旧耐震基準が用いられていました。従来の旧耐震基準と新耐震基準の大きな変更点としては、「大地震が起こっても人命にかかわるような大規模な被害がでない」という点です。旧耐震基準では震度5程度の地震にしか耐えられませんでした。

新耐震基準の誕生

一方新耐震基準では、「震度5強程度の地震でほとんど損傷しないこと」「震度6強から7の地震であっても倒壊・崩壊しないこと」を建物に求めています。旧耐震基準に比べ、新耐震基準では建物の倒壊や崩壊の可能性が大きく減り、かつそれゆえの人命の安全性も大きく高まったと言えるでしょう。実際、震度7を記録した阪神淡路大震災、東日本大震災ともに、旧耐震基準で建てられた建物よりも、新耐震基準で建てられた建物の方が、倒壊を免れたものは多かったです。旧耐震基準から新耐震基準への切り替えが実際に功を奏しているというのは、人命の安全性の向上という面で評価されるべきです。

新耐震基準の注意点

しかし実際のところ、新耐震基準の建物だから絶対に安全とは言い切れません。例えば、新耐震基準ギリギリで建てられたマンションと新耐震基準に余裕をもって建てられたマンションだと、後者の方がより安全で倒壊の可能性が低いというのはお分かりいただけると思います。新耐震基準もあくまで「基準」、しかも最低限度のものであるため、それを満たしている建物が必ずしも安全だとは思わないほうがいいでしょう。
今後、南海トラフ大地震のような大規模な被害を引き起こすような大地震が来ることも想定されます。その際に、新耐震基準がどれだけ人命を守ることにつながり、どれだけ被害を抑えることができるのかは未知数です。そのため、私たち一人一人の地震対策も忘れてはなりません。

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