フリーアドレスオフィスのメリット・デメリットとは?新しい働き方を実現する秘訣をご紹介!

働き方改革により日本でも浸透してきている「フリーアドレス」。新型コロナウイルスの影響で、多くの企業が新しいオフィスの在り方を求められて、「フリーアドレス」についてもどのように活用するかを再考する必要が出てきています。

そこで今回は、新しい働き方を実現するために「フリーアドレス」のメリット・デメリットそしてデメリットの解決策などをご紹介、失敗しない新しい働き方を実現する秘訣を考察していきます。

目次

フリーアドレスとは

フリーアドレス制度は、従業員に固定の席やデスクを割り当てず、自由に働ける場所を選べるオフィス環境のことを指します。この制度は、従来のオフィスにおける「固定席」の概念を取り払い、柔軟性と効率性を高めることを目的としています。従業員は毎日、自分の好きな場所や空いているデスクを選んで作業を行うことができます。

フリーアドレスの導入により、部署や職種に関わらず自由に座席を選ぶことが可能となり、途中で作業スペースを移動することも容易になります。このシステムは、社内コミュニケーションの活性化、クリエイティブなアイデアの創出、そしてスペースの有効活用を促進するという利点があります。オフィス内での動線が変わることで、異なる部署のメンバーとの交流が生まれることも一つのメリットです。

大手IT企業をはじめ、時代を先取りする企業にて導入が広がっています。特に、外出が多い営業職や柔軟な働き方を重視する企業に適しているとされています。フリーアドレス制度は、新しい働き方を模索する企業文化に適合し、従業員の自由度と生産性の向上を目指す現代のオフィス環境における重要なトレンドとなっています。

フリーアドレスのメリット

フリーアドレス制度のメリットは多岐にわたります。以下に主なメリットを挙げます。

フリーアドレスのメリット
  1. コミュニケーションの活性化
  2. 省スペース化・コスト削減
  3. オフィス環境の美化
  4. 主体的行動力の強化

これらのメリットを享受するためには、フリーアドレス制度の導入を検討する際に、従業員のニーズやオフィスの環境を十分に考慮し、適切なサポートや環境整備が必要です。

(1)コミュニケーションの活性化

部署や部門間を超えた社内コミュニケーションが活性化し、これまで想定もしていなかったアイディアやコラボレーション企画の発展へと繋がり、生産性の向上にも期待が持てます。また部署や役職といった垣根を越えてコミュニケーションをとることで、会社全体に一体感が生じ社員のモチベーションが向上して仕事の効率UPにも繋がります。

(2)省スペース化・コスト削減

固定の席を持たないため、オフィスの空間を最大限に活用することができます。これにより、オフィスの総面積を削減することが可能となり、家賃の節約にも繋がります。

また、社員の増減や部署異動などがあっても、部署に関わらず自由な席に座れるので、レイアウトの変更や、電話回線、電源、LAN設備などを変更するコストも抑えることができます。さらに、システムをモバイルワーク化することで、紙ベース資料の電子化が推進されます。それはペーパーレス化に繋がり紙代はもちろんコピー機削減など経費削減ができます。

(3)オフィス環境の美化

フリーアドレスを導入する際に、オフィスのレイアウトやデザインを見直す機会となり、より効率的で快適なオフィス環境を実現することができます。

また、社員は仕事が終わると共有のデスクという意識がありますので、個人の持ち物を置きっぱなしにできず、デスク周辺に仕事の資料が山積みになっていることがなくなり、オフィス内はいつもきちんと整理整頓されている状態になります。

(4)主体的行動力の強化

固定席があると集中作業も、コミュニケーションも、休憩も、全てある程度自席でおこなえてしまいますが、フリーアドレスでは、自分がどの席に座るかという選択から始まります。今おこなうべきことをするために、この場所を選択しようと自ら考え行動する(働く場を選ぶ)という習慣が身につくため、一人ひとりの主体性や自律性を高めることができます。

フリーアドレスの課題やデメリット

フリーアドレス制度は多くのメリットを持っていますが、同時にいくつかの課題やデメリットも存在します。以下に主な点を挙げます。

フリーアドレスのデメリット
  1. 集中力の低下・ストレス
  2. セキュリティの課題
  3. コミュニケーションの困難
  4. 全体のマネジメントが難しい
  5. 設備や環境の不足

(1)集中力の低下・ストレス

執務エリアがコミュニケーションエリアとなり、周りが気になり仕事に集中することができないと言った社員もでてくる可能性があります。

希望の席が取れない、毎日席を探す手間など、フリーアドレス制度によるストレスが生じることもあります。

(2)セキュリティの課題

毎日異なる席を使用するため、個人の荷物や文房具、重要な書類の管理が難しくなることがあります。

また、席を移動することが多いため、パソコンや書類を置き忘れるリスクが高まり、情報漏洩のリスクが増加する可能性があります。

(3)コミュニケーションの困難

日によって、または時間によって社員が座っている席が変わるため、業務の連絡、外線や来客の取次ぎが難しくなります。

(4)全体のマネジメントが難しい

従業員が固定の場所にいないため、必要な時にすぐにコンタクトを取るのが難しくなることがあります。

部署や部門内の報告などコミュニケーションが取りにくく、部署内の一体感などが希薄になる可能性があり、マネジメントがしにくくなります。

(5)設備や環境の不足

フリーアドレスを効果的に機能させるためには、適切な設備や環境の整備が必要ですが、これが不足していると、従業員の不満や効率の低下を招くことがあります。

フリーアドレス制を実現する秘訣

(1)業務にあわせたスペースの確保

業務によってオフィスに整備する環境は異なります。アイディアを求められる業務であれば、集中できる個室を用意する。会議が必要な業務であればWEB会議ができる環境を用意する。など、それぞれの業務に合わせた環境や便利なグッズを用意することをおすすめします。

(2)業務ルールの明確化

フリーアドレスを導入する前に業務ルールを明確化し、社員が混乱しないようにしておくことが大切です。情報共有のルールを決める。マネジメント方法を決める。など、業務が円滑に進むように、企業にあったルールを定めておきましょう。

(3)在席管理システムの採用やモバイルロッカーの設置

社員の居場所がわからない場合は在席管理システムを採用するのも1つの方法です。またモバイルロッカーを設置し、自身の写真や名前が存在するだけで、「自分はこの企業に存在しているのだ」という帰属意識へと繋がります。

(4)ICT環境の整備

フリーアドレス変更時に業務プロセスをあらかじめ決めておき、ICT環境を整備することによってマネジメントを強化することができます。

フリーアドレスの導入準備

オフィス選び

フリーアドレス導入の準備としては、取り入れられるオフィスを選択する必要があります。オフィス全体は、長方形と丸型のオープンデスクが合わせられる形が良いでしょう。また、従来型のレイアウトに比べ、フリーアドレス制を導入すると省スペースになります。従来よりも座席数を増減させやすいため、今後の人員導入も見据えて、オフィスの広さを決めてください。

必要な設備

フリーアドレス制を導入するにはまず、専用のデスクが必要です。固定席向けのデスクではなく、横幅のあるテーブルを用意します。向かい合わせにテーブルを設置する場合、社員の集中力を高めるためにデスクトップパネルやサイドパネルを準備しておくのも良いでしょう。各席にコンセントを完備しておく事、貴重品の管理に必要な鍵付きのパーソナルロッカーも欠かせません。また、フリーアドレス制の場合は近くに集まって打ち合わせが始まるケースもあります。様々なケースに対応できるよう、有線と無線のインターネット回線も必要です。

外来者が来た時、あるいは周囲に聞かれたくない会議をする時のためを考え、会議室などの共有スペースが設けられるかどうかも考えておきましょう。フリーアドレス制の場合、デスクトップパソコンよりも、一人一人がノートパソコンを所有する方が業務をしやすくなりますが、デスクトップパソコンの場合にはデータの保存設計等も十分に計画する必要がでてきます。

まとめ

フリーアドレスオフィスは、コロナ禍の中で働きやすさとビジネス促進に貢献する一方で、デメリットも存在します。そのため、導入に際してはメリットとデメリットを総合的に検討し、適切な対応策を講じることが重要です。

フリーアドレスの主なメリットには、柔軟性の向上、コミュニケーションの活性化、スペースの有効活用などがあります。これにより、従業員は自由に作業場所を選べ、新たなコラボレーションの機会が生まれる可能性があります。

一方で、デメリットとしては、個人のプライバシーの確保の難しさ、場所を確保するための競争、書類や備品の保管場所の不足などが挙げられます。また、固定席を持たないために生じる混乱や不便さも考慮する必要があります。

フリーアドレス導入のポイントとしては、従業員のニーズと業務の特性を理解し、適切なエリア分けや資源の配布を行うことが重要です。エリアごとに名称や番号を付け、社内での意思疎通をスムーズにすることも効果的です。

当社では、オフィスのフリーアドレス導入に関する総合的なサポートを提供しています。フリーアドレスの運用計画の策定、導入後のフォローアップなど、御社のオフィス環境を最適化するためのサポートを行っております。オフィス構築に関するご相談やご質問があれば、お気軽にお問い合わせください。フリーアドレス導入に向けて、一緒に最適な環境を構築しましょう。

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