【新築ビルに移転!スケルトン状態からオフィスと撮影スタジオを作った移転事例】東京アドメディカ様
今回は、スケルトンの状態からオフィスと撮影スタジオをつくりあげた希少な事例をご紹介いたします。物件は2021年4月に竣工した新築ビルです。用途は店舗・事務所として募集していたため、引渡し状態はスケルトンでした。床・壁。天井はもちろん、トイレや空調もない状態での引き渡しです。
株式会社東京アドメディカの梁原社長にお話を伺いました。
※インタビュー及び撮影日は2021年8月24日。一部工事中とのことでしたが、無理をお願いして撮影させて頂きました。
会社名:株式会社東京アドメディカ
所在地:東京都渋谷区千駄ヶ谷1-7-17
ホームページ:https://tokyoadmedica.jp/
賃借区画:1階と2階(1階がスタジオ、2階がオフィス)
御社の事業内容を教えてください
医療分野に特化した広告制作会社です。医療従事者向け広告のプロモーション制作を総合的に支援しています。
移転された時期を教えてください
2021年の7月に引越ししました。
移転された理由・目的を教えてください
社員が増えたことにより、以前のオフィスが手狭になっていたことと、撮影のためのスタジオを自社で構えたかったからです。以前は外部のスタジオを借りていましたが、使い勝手やコストを考えると自社で作った方が良いのではないかと考えました。撮影のセットも自由に作れたり、最近はVRの撮影も増えているのですが動画撮影用のスタジオは使用料が高いので、クライアントの要望に応えるためにも自前でスタジオを用意するのが良いという判断になりました。
フロア構成は、1階がスタジオ、2階がオフィスになっています。引き渡しはスケルトンでしたので、全部作りました。
新型コロナウイルスの影響により、オフィスの運用に関する変化を教えてください
2020年4月の1回目の緊急事態宣言では当社もリモートワークを導入しました。広告制作には特殊なPCを使っているのですが、そのPCを各社員の自宅へ運んで対応しました。ただ、制作作業にはリモートワークは合っていないような気がします。制作は、フォントのサイズやバランスなど、細かいニュアンスが大事なのですが、リモートだとそれが伝わりにくいため、作業効率が下がってしまいました。特に3Dの映像制作の指示は難しかったですね。普段は残業しないような人が夜遅くまで作業していた、というような事例もあり、これは効率が良くない思いました。緊急事態宣言が解除されてからは、基本的に出社して制作作業をしています。
コロナ禍以降に開始した運用
顧客との打合せはテレビ会議が増えました。打合せの回数も増えました。
コロナ禍による運用面の変化をレイアウトに反映させた部分があれば教えてください
移転後は執務エリアが広くなったので、座席の間隔を広く取ることができています。
以前のオフィスで抱えていた課題を教えてください
個室の会議室がなく、打合せスペースもオープンな状況でした。インフルエンザが流行すると一気に広がってしまったり、来客の際にも気を使いました。移転によりセキュリティも向上しました。
物件を選ぶ上で条件にしていたポイントや重要視したことはありますか?
まずは広さと、撮影スタジオを作りたかったので、天井の高さを重要視しました。天井高は、スラブまでの高さと、梁下の高さも重要でした。
この物件を内覧した際、印象はどうでしたでしょうか。
天井が高いということと、外観もおしゃれだなと思いました。
内装のこだわりやテーマを教えてください。
「可視化がクリエイティブを創造する」をテーマにしています。ガラス面が多い物件ですので、当初はブラインドやロールスクリーンを設置して外から見えないようにすることも考えたのですが、あえて見えるように、可視化することにしました。その代わり、ガラスにはUVフィルムを貼って日焼け防止の措置をしています。
働きやすい職場にするために、行っている制度や取り組みはありますか
オフィスおかんを導入しています。現在は福利厚生として会社で費用負担しています。コンビニのお弁当よりも安全で健康的かなと考えています。以前のオフィスは麻布十番でしたが、周辺のランチ価格は1,200円前後と高かったので、オフィスおかんを導入しました。
移転されてから、社内の反応はいかがでしょうか。
反応は良いです。席の間隔が広くなって、のびのびと仕事ができるようになりました。入り口近くのハイカウンター席でランチ休憩をしたり、以前は1階のスペースで社内お寿司パーティも開催しました。トイレの数も前オフィスより増えたので満足度も上がっていると思います。
コロナ禍でオフィスを不要とする企業もありますが、御社にとってオフィスとはどんな存在でしょうか。
周囲では完全リモートに切り替えている会社もあるみたいですが、当社にとってオフィスは必要なものです。
当社では「となりのデスクにいるような感覚で、気軽に声をかけてもらいたい」という理念をもっています。ロジックで説明するのは難しいのですが、オフィスで同じ時間や空間を共有することでチーム感が生まれ、効率良く仕事ができるようになると思います。
インタビューは以上となります。有難うございました。
スタジオの写真
ビルの外観写真
編集より
おしゃれな外観のビルの1階2階にご入居されており、とても素敵なオフィスでした。内装デザインは、諸々の事情があり、最終的にはなんと梁原社長がデザインされたとのこと。もちろん初めての経験で、床材や壁紙のサンプルを取り寄せたり、とても大変だったそうです。レイアウトでは広さの感覚が難しいのですが、3D画像で立体的に検証されたとのことで、各空間の広さは完璧だと思いました。空調や給排水などの設備はB工事(貸主側が指定する工事業者で施工すること)なので、こちらの調整にも苦労されたそうです。スケルトンでの引き渡しの場合、床、壁、天井、さらにトイレや空調、防災設備も借主負担の工事が必要になります。通常のオフィス仕様よりも手間や時間、コストがかかりますが、その分、自分たちのこだわりが詰まったオフィスを作ることが可能ですね。
今回はスタジオを作るということで、物件探しには時間がかかったそうです。天井高が4m以上ある物件は中々ないので、とても希少な物件だと思います。
お忙しいところインタビューの機会を頂きまして有難うございました。