賃貸オフィスの火災保険は加入しなければいけない?オフィスに必要な補償は〇〇!
オフィス移転のコスト削減がしたい!オフィスで火は使わないし「火災保険」は削っちゃおうかな~
ストップ!!オフィスの火災保険は加入が(ほぼ)義務付けられているので削るべきではありません!!
え?自分たちが火元になることなんて滅多にないのに??
それ以外にもあらゆるリスクがあります。では今回は「火災保険が必要な理由」について説明します。
賃貸住宅を契約したことがある方であればご存知かと思いますが、物件を賃貸する場合は「火災保険」に加入しなければなりません。
実は、火災保険への加入は住宅だけではなく賃貸オフィスの契約内容にも組み込まれていることがほとんどです。不動産会社から指定されている場合もありますし、自分たちで探して加入する場合もあります。
「飲食店でもあるまいし、オフィスで火を使うこともないから不要じゃない?」と火災保険を削ってしまうと、後々トラブルに巻き込まれたり、あなたの会社が非常に大きな損害を抱えることになりかねません。
火災保険の補償ってどんなもの?
オフィスは企業の活動の中心地であり、そこには貴重な機器、書類、資産が集まっています。火事や災害が発生した場合、その損失は計り知れません。火災保険は、そうしたリスクから企業を守るための重要なツールとなります。
「火災保険」ときくと一般的に自分が火事を起こしてしまったときの補償というイメージですが、他が火元で自分たちのオフィスに被害が出た場合にも補償が適用されるケースがあります。
例えば、火災で被害が出た場合は以下のような問題が発生します。
- 事務所内の設備が使えなくなってしまった
- 通常の営業が困難になってしまった
- ビル自体や共用部分が損傷してしまった
火災の原因はタバコやキッチンなどの不注意からだと思われがちですが、見逃せないのが「電気系統からの火災」「太陽の反射による収れん火災」です。いつ・どこで自分たちが火事を起こしてしまうか、また巻き込まれるか分からないので、しっかりとリスクに備えておくようにしましょう。
埃がたまった電源タップから発火…なんてニュース聞いたことあるな…
住宅はもちろん、オフィスにもあらゆる火災のリスクが潜んでいるかもしれませんよ!
火災保険の補償は大きく分けて3種類
火災保険は、万一の火災発生時における経済的な損失をカバーする重要な保険です。その補償内容は大きく分けて3種類に分類されます。
このセクションでは、それぞれの補償の特徴とカバー範囲を詳しく解説していきますので、自身のニーズに合った保険選びの参考にしてください。
借家人賠償責任保険:貸主に対する損害
補償内容:オーナー(貸主・大家さん)に対する損害賠償
『借家人賠償責任保険(しゃっかにんばいしょうせきにんほけん)』は、万が一、自分たちの不注意で事故が発生してしまった場合にビルのオーナーに対して生じる損害賠償を補償できる保険です。
賃貸オフィスを契約する際には借家人賠償責任保険がセットになっていることがほとんどです。
つまり、入っておかないと一番困る補償といえるかもしれませんね!
ちなみに、借家人賠償責任保険で補償できるケースは火災だけではなく爆発・破壊・水漏れなども含みます。
事故例は以下のとおりです。
- タバコの不始末で部屋が一部燃えてしまった
- 床が水浸しになってしまい、床を修繕することになった
個人賠償責任保険:他テナントに対する損害
補償内容:ビル内の入居テナントに対する損害賠償
『個人賠償責任保険(こじんばいしょうせきにんほけん)』は、借家人賠償責任保険では対象外でも、日常生活で起こるトラブルによって法律上の賠償責任が発生した場合に補償できる保険です。賃貸オフィスの場合は、入居しているビルの他テナントなどに対することが多いです。
火災も十分起こりうる事故ですが、どちらかと言うと、日常のトラブルの方が起こる確率は高いでしょう。
実際、借家人賠償責任保険では対象にならない事故のケースも多いです。
事故例は以下の通りです。
- 他テナントの窓ガラスを割ってしまった
- 他テナントの所有物を誤って壊してしまった
- 自分のオフィスで火災が発生し、他テナントの方に怪我をさせてしまった
似たような名称のため、どのように内容が異なるのかわからなくなってしまう方も多くいますが、この機会にしっかり覚えておきましょう!
家財保険:賃借人自身の什器等に対する損害
補償内容:賃借人自身の什器や電子機器など物の損害
『家財保険(かざいほけん)』 は、名称のとおり貸室内に置いてある自分の家具などに対して補償できる保険です。
これまでに説明した「借家人賠償責任保険」および「個人賠償責任保険」はどちらも他人に対して補償される内容ですが、家財保険は自分に対しての補償になるので特に確認しておきたいポイントです。
家財保険の場合は、火災や爆発、水漏れ、落雷、盗難などが損害対象になります。
特に、賃貸オフィスとなれば、コピー機やパソコン、プロジェクターなど高価なオフィス製品が揃っていますので修理や買い替えとなれば多額の費用が必要となります。
しかし、什器は什器でも補償の対象にならないものがあります。
え…なんだろう?自分の家具じゃないもの…?
お!いい線ついてます!
正解は…「レンタル・リース品」です!
家財保険はあくまで「自分の物」に対する補償なので、他人からレンタル・リースしているものとなればまた補償内容が異なってしまいます。
「保険にはあまりお金をかけたくない…」と思ってしまいがちですが、ご紹介した3つの補償内容はどれも特徴が異なりますし、誰でも起こりうるトラブルですので、加入して損はないかと思います。
結論:火災保険はなるべく加入しておいた方がいい
賃貸オフィスであっても、火災保険の加入はほぼ確実に契約内容に組み込まれています。
なぜなら、先ほどお伝えしたとおりタバコやストーブ、破損など、日常起こりうるトラブルはいつどこで起きてもおかしくないからです。
「オフィスだから」と甘く見るのではなく、万が一賠償責任を負っても対処できるようにしておきましょう。
また、火災となれば、あなたの他にも入居しているテナントにも弁償をしなければいけません。
入居しているビルが大きければ大きいほど、そして火災が大きければ大きいほど、その損害額は想像を超える金額になるはずです。もちろん、他のテナントからの火災事故に巻き込まれた場合も同様です。
自分を守るためにも火災保険の加入をおすすめします。
それでも最低限に抑えたい場合は「借家人賠償責任保険」だけでも
やはり、オーナーへの損害賠償は多額…いえ、超多額になります。
オーナーにとっても、火災などの損害があっては新しい入居者を集めるどころか、ビルの修繕対応に追われ大きな損失になることは間違いありません。
オーナーに迷惑をかけないためにも、借家人賠償責任保険は契約時にセットで加入しておくことをおすすめします。
火災保険に加入するといくらかかるの?
月額:約800円程度
一般的に住宅で火災保険相場を調べると、46,000円/年 くらいが相場だと出てきます。とはいえ、ネットで検索してみるともっと格安な火災保険があるようですが、賃貸オフィスに住宅の保険を適用することは出来ません。
賃貸オフィスの火災保険料もまちまちではありますが、月額約800円=年間1万円程度(2年契約)で加入することも出来ます。※100坪未満の賃貸面積に限る
住宅よりもお手頃なんて驚きです!
火災保険について詳細が知りたいという場合は、お問い合わせください。
まとめ:自分たちの会社の資産は自分たちで守ろう
オフィスの火災保険は、企業の安全と継続的な活動をサポートするための不可欠なものです。適切なプランを選び、常に最新の情報を持っておくことで、予期せぬリスクから自社を守ることができます。
自分たちの社員はもちろん、什器を守るためにも火災保険はなるべく加入するようにしましょう。
基本的には不動産会社から案内される火災保険にセットで加入する流れになりますが、もし他の火災保険と比較したいのであれば、プロに相談することをおすすめします。
オフィスビルの火災保険についてご相談やお悩みがございましたらこちらのフォームよりお問い合わせください。
※「スタログを見た」と記載していただけると、スムーズです。