【オフィス開設事例】外資系企業が日本ではじめてオフィスを開設した事例
今回は、韓国に本社を置く企業が日本に初めてオフィスを開設した興味深い事例についてご紹介します。SOLUM JAPAN OFFICEの所長、荒木様に、日本オフィスの設立経緯やその必要性について詳しくお話を伺いました。
- 目的:日本オフィスの設立
- オフィス面積:21坪
- 営業担当:阿由葉(アユハ)
- 会社名:SOLUM JAPAN OFFICE
- 所在地:東京都港区西新橋1-9-1 アコール新橋7F
- 事業内容:電子棚札(Electronic Shelf Label, ESL)の訴求及び拡販
- ウェブサイト:https://solumesl.com/(英語・ドイツ語のみ)
このインタビューを通じて、SOLUM JAPAN OFFICEが日本市場に参入するに至った背景や、日本にオフィスを設立することの戦略的意義について深く理解することができます。荒木様からの貴重なお話は、日本市場への進出を考える他の外国企業にとっても参考になるでしょう。
日本オフィスの開設について
開設された時期・経緯を教えてください
荒木:2021年8月頃に知り合いの不動産業者に相談して阿由葉さんを紹介してもらって、実際に日本オフィスを開設したのが10月頃でしたかね。
阿由葉:そうですね。巡り巡って、本当にご縁があってという感じでした。
ーありがとうございます。日本オフィスはどういった経緯で立ち上げることになったのでしょうか?
荒木:まず、本社が韓国にあるのですが、そこでは大きく分けて3つの事業やっております。 ①電源・パワーモジュール ②テレビ関係のパネルの作成やIOT ③電子棚札 です。そのなかで3つ目の「電子棚札」を日本で販売していくということが目的で日本にオフィスを設立しようと探し始めました。
荒木:それに伴って、日本語のカタログを作成したのですが死ぬほど苦労しました・・・!
ーこれまでご用意されていたカタログは英語のみだったのですか?
荒木:そうですね。電子棚札はこれまでヨーロッパや北米が主戦場でしたので。日本にはなかなか進出していなかったのですが、昨年に大手スーパーマーケットとの契約がとれたので今年中に首都圏の店舗には展開される予定です。
ー素晴らしいですね!近所のスーパーに設置されることを楽しみにしています!
荒木:ぜひ楽しみにしていてください!電子棚札を使うと人件費の削減にも繋がりますし、紙の札と比べて売価違いなども発生しにくいです。電子棚札なら最新の売価に一気に変更することもできますから楽ですよね。
オフィスに在籍されている方の職種や人数を教えてください
荒木:私が日本のマネジメントを担当していて、もう1名アシスタントがいるので現在は2名です。本当は日本でもエンジニアを採用しようとしていたのですが、やはりコロナもあってなかなか難しいんですよね・・。韓国の本社で採用してもらったので、将来的には日本に来てもらおうと思っています。
物件を選ぶ上で条件にしていたポイントや重要視したことはありますか?
荒木:「交通アクセスの利便性」ですね。虎ノ門駅も新橋駅も内幸町駅も、他にも多くの路線が使える立地というところが魅力的でした。
ー韓国が本社ということで、飛行機を利用されることも多いのでしょうか?
荒木:そうですね。コロナ禍なのでまだあまり利用頻度が高くありませんが、羽田も成田もアクセスしやすい立地なので、外国からでも行き来しやすいですし、ホテルもたくさんあるので便利だと思います。
こちらの物件を内覧された際の印象を教えてください
荒木:前からこの物件は知っていて、ここがいいなと思っていたんですよね。でも最初は7階ではなく別のフロアを検討していたのですが「ここ(7階)もあいてる」と聞いてとりあえず内見してみたところ、検討フロアよりも面積が少し大きかったんですよね。それでオフィスに(商品や打ち合わせスペースなど)いろいろ設置することを考えたときに広い方がいいなと思いました。結果的に日当たりもこちらの方がいいので、選んでよかったです。
ー同じ物件内でオフィスを見比べるということも大切なのかもしれないですね・・!
内装でこだわった点やテーマがあれば教えてください
荒木:パーテーションを置いて・・という感じなのであまり大きなこだわりはありませんが、自分の使いやすいようにできました。
ーパーテーションやその他の什器はご自身で選ばれたのですか?
荒木:大体そうですね。自分なりのこだわりでいうと、私はパソコンを2台使いたかったのでデスクをV字にしています。また、知り合いに中古家具を扱っている業者がいて前の会社で引越しした時も家具を全部用意してもらった経緯があったので、今回の開設もお手伝いいただきました。この会議室のデスクも椅子も中古ですよ。
ーえ!新品にしかみえないです!!!!
コロナ禍での会社の制度や設備などの運用について
働きやすい職場にするために、行っている制度や取り組みはありますか?
荒木:現状、社内の人数を考えても密になることもないですし、リモートはほとんど取り入れていません。ただ今後エンジニアが増えたら夜中の作業も発生してきてしまいますので、そのような場合は会社で作業をしたり、自宅で作業をしたりとフレキシブルに動けるようにしたいなとは思っています。
コロナ禍でオフィスを不要とする企業もありますが、御社にとってオフィスはどんな存在ですか?
荒木:オフィスは必要だと思います。ソフト開発だけとかであれば確かに自宅だけでも出来るかもしれませんが、やはりどうしても「人と会う場所」として必要ですね。
ー来客はどのくらいの頻度であるのでしょうか?
荒木:最近は大きな展示会もあったので、その打ち合わせなども含めて多かったです。また今月にも展示会があるので多くなると思います。扱っている商品が、ウェブ上でデモンストレーションをしてもあまりイメージがわきにくいものなので、実際に手に取って見てもらうとなるとオフィスに来てもらうのが一番良いですね。
ーウェブ上では伝えにくいこともたくさんありますからね。ありがとうございます。
営業担当(阿由葉)からのコメント
一般的に、外資系企業の日本進出によるオフィス開設は非常に難しいため「レンタルオフィスを借りて実績を積んだ後に通常オフィスに入る」という流れがセオリーです。
今回は ①貸主側に何度も足を運び面談の機会をいただけたこと ②荒木様をはじめ、SOLUM JAPAN OFFICE 様にご協力いただいて貸主側にしっかりと説明できたこと によって至ったご契約だと思っております。
(余談ですが・・今回ご開設されたオフィスが入居しているビルが弊社から非常に近いので)もしなにかご不明点やお困りごとがございましたら、すぐに飛んでいかせていただきます!笑
編集後記
今回は、お知り合いの方からのご紹介でご利用いただいたSOLUM JAPAN OFFICE様にインタビューさせていただきました。『物件のご契約』も『家具のご用意』もすべて「ご縁」で成り立っている非常に希少な事例でした。
インターネットを使うことが当たり前になっているこの時代、いかに対面ではない場所で話を進められるかという点に意識が向きがちですが、実際に手に取ってみることや対面で話をすることはやはり最低限必要だと実感させられました。
この度はご協力いただき、誠にありがとうございました!