管理職の席はどうすべき? “オフィスの配置・レイアウトのパターン”

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快適で効率的なオフィス環境にするためには、オフィスレイアウトは重要なポイントです。特にワーキングスペースのデスク配列などは、実際に働く場所となることもあってスペースの効率化だけでなく、メンバーのコミュニケーションやプライバシー管理にも大きく影響します。

また、オフィスレイアウトを考えるにあたって重視したいのは、部長や課長など管理職との位置関係です。上司からの視線は、「監視されている」と感じ、落ち着かない状態で業務を行わなければならず、ストレスがたまり、業務効率の低下にもつながります。

今回は一般的にオフィスレイアウトで良く見られるデスク配列の各特徴をご紹介、レイアウトのパターンから自社の働き方にあったオフィスレイアウトのご参考にしていただければと思います。

一般的なデスク配列

(1)対向式(島型)レイアウト

オフィスで用いられることの多いデスク配置です。学校でグループ学習をする時のように、部署ごとにデスクを集めて島を作る形式となります。

デスクが隣接しているのでスペースをそれほど取らずにデスクを配置することが可能ですし、LANケーブルなどの配線も容易です。

グループ同士で話をしやすくコミュニケーションを取り易いというのもメリットの一つですが、正面や隣の人との距離が近いので、プライバシーは確保しづらいレイアウトです。

※プライバシー保護のためにパーティションで前面や側面を区切り、プライバシー性を高めた「ニュー対向式」を取り入れているオフィスもあります。

(2)同向型(並列式)レイアウト

同向型レイアウトは、学校で授業を受ける時のようにデスクが一方向を向いた配置の仕方です。

隣に人がいるのでコミュニケーションは取れますし、皆同じ方向を向いているので、プライバシーも確保できます。ただしスペース効率はあまり良くありません。

また同向型では、管理職のデスクを後部に配置することで、皆の仕事ぶりを管理できますが、その視線を監視されているようだと意識してしまい、ストレスを感じることもあります。

(3)左右対向式レイアウト

左右対向式レイアウトは、1つの島で左側のデスクが正面を向いて座り、右側のデスクでは背面を向いて座るといったイメージです。列により座る向きを変えるため、同じ列の社員の背中が見え、向かいの列に座る社員の顔が見えるようになります。対向式レイアウトと同向型レイアウトの良い点を合わせたのが左右対向式レイアウトの大きな特徴です。

ローパーテーションでデスクを仕切れば、社員のプライバシーが保てるため、集中して業務に取り組むのに最適で、設計・デザインなどのクリエイティブ職にオススメしたいオフィスレイアウトです。また、十分な通路スペースを確保でき、ワークスペースを効率よく使えるというメリットもあります。

ただし、コミュニケーションは取りづらいので、ミーティングスペースなどを別に確保して、やりとりしやすい工夫が必要で、社員同士の共同作業が多く、密なコミュニケーションを必要とする職種ではあまり採用されないオフィスレイアウトでもあります。

(4)フリーアドレス

オフィスに机といすだけを用意し、各自が好きな場所に座ります。

デスクの配置としては島型レイアウトを採用しているケースがほとんどで、スペースや配線を効率的に組むことができます。またコミュニケーションが部署ごとなど、特定のグループの中で完結してしまうことがなく、すべてのメンバーと活発に交流できるのも長所です。また、個人のデスクがないため、通常業務とミーティングが同じ部屋ででき、会議室のような専用の場所を作らなくてすむのもメリットです。このオフィスレイアウトは外出する機会の多い営業職や在宅勤務が可能な職場で採用されています。

オフィスのスペースを効率よく調整でき、従業員同士の円滑なコミュニケーションが図れる反面、無線LANを導入する必要があり、袖机などの収納がないことから、パソコンや書類を管理するのに、収納スペースやセキュリティに関しての配慮も必要になります。マシンスペックの高いデスクトップPCが必要で、業務に集中したいエンジニア職やクリエイティブ職には不向きなオフィスレイアウトです。

(5)ブース型レイアウト

パーティションなどでデスクや椅子までが覆われた、個人専用の作業空間になったオフィスレイアウトです。周囲からの視線はもちろん、会話の声や環境音なども軽減できるため、仕事に集中することに特化した環境になります。

ただし、個室のようなデスク環境となるため、独立性が高く、コミュニケーションを密にするような仕事には、あまり向いているとは言えません。また、管理職の目はグループ全体には届きづらくなります。

 

管理職の席はどうすべき?

(1)ワークスペース

上司の視線をストレスに感じ仕事が効率よく進まなかったが、上司の視線から解放された席に配置された途端、スムーズに仕事ができるようになったという人もいるように、管理職の席の位置というのは、その他の従業員にとって重要なことです。

多くの企業のワークスペースで見られる対向式レイアウトでは、部署や課ごとに向かい合うようにデスクを配置し、部長や課長などの管理職は入口から一番遠い全体を見渡すことのできる奥の席に座り、入口に近い席、いわゆる「下手」に新入社員や平社員が配置されることが多くみうけられます。

この場合、常に上司に見られているというプレッシャーを感じながら、日々の仕事に取り組まなければならず、また新入社員が何か仕事上の相談を上司にしようとする場合、一番奥にいる上司の席まで行く必要があります。ほかの人がデスクワークをしている中、上司の席まで行くのは勇気がいるため、結局相談をすることができず、その後も上司に対して苦手意識を持つような可能性もあります。

近すぎても周囲の視線が気になって仕事に集中できませんし、逆に遠すぎてしまうと、今度は意思疎通がうまくいかなくなってしまいます。仕事を進めるにあたって重要なことは、適度な距離感を保つことです。

管理職の席とほかの従業員の席の間に、適度な距離を確保することを考えたレイアウトを考える必要があります。適度な距離感を取れることで、ストレスを感じることなく効率的に作業をすることができ、業績もアップすると考えられます。

(2)会議室

一般的な会議室では、長方形のテーブルが使用されており、入口から一番遠い席が上座、入口から一番近い席が下座となります。この形式の場合、誰が上で誰が下かという上下関係がわかりやすくなってしまうため、地位が下の従業員は心理的に発言しづらくなります。

この座席配置は、報告や連絡をするためのミーティングでは、「マナー」として取り入れても問題ないかもしれませんが、アイデアを出し合うミーティングや問題を解決するためのミーティングであれば、部下が話しやすい環境を作ることが重要で、上下関係が明らかとなってしまう座席配置は良いとはいえないでしょう。

参加者全員が活発に意見を交わすことが目的のミーティングには、丸形のテーブルを使用したり、昇降デスクを使用して、立ちミーティングを行うことをおすすめします。丸形のテーブルの場合、お互いの位置関係に序列、つまりヒエラルキーが生じにくいため、それぞれが発言しやすくなります。また、昇降デスクを使用した立ちミーティングであれば、自由に姿勢や動きを取ることが出来るため、意見を言いやすい雰囲気を作り出せる効果があります。

(3)パターン1

管理職の席をフロアの中心に円をつくるように設置。

管理職(部門長)の周りに放射線状に従業員が座るようにすると、さまざまな部門の社員が混在するようになり、別の部門が抱える案件や課題などの情報が自然と耳に届くようになるので、意思決定のスピードが速まり、日常的な連携も生まれるようになります。管理職の視線からのストレスもなく、コミュニケーションもとれ、業務効率の向上につながった成功例です。

(4)パターン2

管理職の席を窓側からコア側に移動。従来は窓が管理職の背になり、パソコンやデスクに差し込む外光を遮るため閉ざされることが多かったブラインドが、レイアウト変更により開放することが可能になり、外光を有効活用できるようになったばかりでなく、開放された窓際には広いコミュニケーションエリアを確保でき、気軽に意見交換ができるスペースが誕生し、開放感あふれるオフィス環境を作り出すことができた成功例です。また、外光を有効活用することで消費電力の大幅削減にもつながっています。

仕事内容に応じたオフィスレイアウト

業務内容や職種によって、最適なオフィスレイアウトは異なります。つまり、画一的に島型のオフィスレイアウトを従業員に提供しているだけだと、個々人の持っている能力を最大限に引き出せているとは言えず、ひいては業務効率低下につながる可能性があります。

しかしオフィスの面積には限りがあり、オフィスレイアウトの型によっては省スペース向きではないものもあるため、工夫が必要になります。

クリエイティブ系の職種とともに、離席率が高い営業職などの従業員を多く抱えている企業であれば、フリーアドレス型を一部社内に取り入れることで、省スペース化が可能になります。

そうした空間設計の下に生まれた活用可能な面積を利用して、ブース型レイアウトを取り入れることなどができるようになり、技術職の従業員の仕事の効率が改善につながります。

 

まとめ

管理職との位置関係を中心に、オフィスデスクの配置例をご説明いたしましたが、オフィスレイアウトに正解はないといわれています。

自社にあった理想的なオフィスレイアウトにするためには、「こうしたら働きやすくなる」「コミュニケーションがとりやすくなる」というアイデアがあれば、実際に試して、従業員の感想やアイデアを取り入れながら進化させていくというモデルが有効だと考えられます。オープンスペースや可動式の家具を利用すれば、さまざまなレイアウトが可能になりますし、これらのニーズを取り込んでいくこともできます。

理想のオフィスレイアウトは一朝一夕にできるものではありませんが、オフィス環境をより良くしようとする従業員のコミュニケーションが活発化すれば、これまでにないイノベーションが生まれる可能性も高まり、業務内容や業務効率の向上につながっていくと思われます。


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