企業はどんな理由でオフィス移転を考えている?
企業がオフィス移転を考える理由にはさまざまなものがあります。目的に応じて最適となる物件も異なってくるので、まずは「なぜ移転したいのか」その理由をはっきりさせることが大事です。オフィスの移転をきっかけとして業績を好転させるためにはどうすれば良いのでしょうか。
立地条件の改善
「ビジネスを発展させるために、より利便性の高い場所に引越したい」というのも企業が移転を考える代表的な理由の一つです。同業者や関連企業が集まるエリアならば、情報を入手しやすいなどのメリットがあるでしょう。インターネット関連企業は渋谷や六本木周辺を希望する例が多くなっています。採用の強化のために移転する場合も立地改善というのがポイントになります。同業種が多いエリアや、交通利便性が良いエリアは採用効率が高くなる期待が持てます。
人員増への対応
会社の成長スピードにもよりますが「手狭になってきた」という理由で移転を考えているならば、現在のオフィスの2倍を目標とするのが良いといわれています。確実に人員増が予想されるならば、さらに10~20%広い物件でも十分なくらいです。正社員だけではなく、アルバイト、インターンなどで多くのスタッフを抱える可能性がある場合にも、広めの場所を確保しておきましょう。
移転に際しては、まず人員増計画をしっかりと立てることをおすすめします。5年先までの組織図を作成して、各部署で何人ずつ増えるのかを考慮しましょう。たとえば現在10人の社員がいて、毎年3人ずつ採用していくならば、2年間で16人になる可能性があるということになります。移転コストを考えても2年は同じオフィスを使うことが望ましいので、少なくとも16席、できれば20席を確保できるような物件がおすすめです。
オフィス環境の改善
古いオフィスビルの設備というのは何かとストレスの元になるものです。エレベーターの速度が遅い、トイレが暗くて臭うなど共用部分の設備に問題がある場合には、レイアウト変更などで対応することもできません。移転によってオフィス環境を大きく改善してみるしかないのです。最新機能を備えなおかつ清潔な設備を使うことができれば、快適に仕事をすることもできるでしょう。社員のモチベーション向上のためにもオフィス環境を整えるのは非常に重要なのです。
また、オフィスビルの中には耐震性などに不安がある物件もあります。万が一の時にスタッフを守るためにも、安心安全なオフィスに移転しておきたいところです。
事業の業績悪化
成長過程にある企業が栄転のような形で新天地を求めるパターンもあります。しかし、一方で業績悪化もまたオフィス移転の大きな理由の一つです。ビジネスが上手くいっていない時には、コストを削減できるオフィスに移転することも視野に入れなければいけません。
企業が移転を考える時、いろいろな理由があることをご理解いただけましたでしょうか。より良い立地条件やオフィス環境を求めたり、人員増に対応するためというポジティブな理由ももちろんあります。しかし、業績悪化により移転を余儀なくされるということもあるのです。いずれにせよ、目標をしっかりと持ち、それに合致した物件を探すように心がけましょう。