オフィスの入居内装工事に必要な項目と費用
オフィスは、会社それぞれの特色に合った内装が重要となってきます。島の配置やパーティション、導線などを適切に設置することで、能率的な空間が作れます。また、電話やパソコンなどの備品も忘れてはなりません。そうした理由から、オフィス移転時には立地だけでなく、内部の内装工事についてもこだわるべきです。とはいえ、オフィス移転や内装工事の経験が豊富な担当者というのも、そう多くはないことでしょう。いざその瞬間を迎えたときに安心して進められるよう、内装工事がどのようなものなのかをまとめました。ぜひご参考ください。
内装工事に必要な項目
内装工事は、複数の項目に分類されて行われるのが一般的です。内装工事の必要項目は主に4つに分けることができます。オフィス内装を手がける上で、知っておいて損はない知識となるでしょう。
間仕切り工事
そのままの状態では広大な空間でしかありませんが、会社のシステムに合った間仕切りを施すことで、業務しやすいオフィスを作ることができます。もちろん知識のない個人では理想的な間仕切りにすることが難しいので、工事業者やデザイナーなどと相談しながら進めていくべき重要な項目です。不備のある間仕切りになってしまうと、効率よく人や仕事が回らず、業績にまで影響することも懸念されます。
電気工事
照明としての電気のみならず、近年はパソコン機器も多数配置しているオフィスがほとんどです。そのため、各席でスムーズに電気の使用ができるよう、配線や電源を設置していきます。電源のみならず、LANケーブルやWi-Fiなどの通信関連も整備されます。
セキュリティ設置工事
どのような会社でも、外部に漏れてはいけない機密情報が扱われることでしょう。情報漏洩は単純に利益損失となるかもしれませんし、またそれが公になれば、信用度の低下も懸念されます。またその他、純粋に金品の盗難に遭うといったケースも大いに危険です。セキュリティを徹底することで、そうしたケースの防止を徹底できます。
その他の工事
空調や防災などの業務とは直接関係がない部分の工事も、実はとても重要です。社員の健康やモチベーションを維持し、そして万が一の事態における安全も守ります。
内装工事の工事区分
内装工事は工事の項目以外に、「区分」という分け方でも分類されます。前項で工事内容が分けられているのに対し、こちらでは、誰が工事を担当し、誰が費用を負担するかという点で3つに分かれます。
A工事
まずひとつが、A工事です。区分としては、費用負担も業者選びも建物所有者が担当するものとなっています。主には、ビルそのものやサッシまわり、区画の分割壁、廊下やエレベーターなどの共有部内装などが該当します。目的としては、オフィスそれぞれの向上でなく、「ビルの資産価値の維持」になるのが特徴です。
B工事
これは、建物所有者が工事業者を指定するものの、費用負担を賃借人がおこなう工事になります。ビルの躯体に拘る工事や建物設備の移設や増設が主となっており、空調・電気・照明・防災面をカバーする工事が代表的です。
C工事
最後に、C工事です。工事業者の指定と費用負担、共に賃借人側が担う工事となります。内容としては、オフィス内部の工事や配線関係、什器設置といった、オフィスを利用する会社そのものが影響される工事が挙げられます。
以上3点が、一般的な工事区分となります。とはいえ、これらは全建物において共通のものでもなく、ビルそれぞれで決められているのが通常です。そのため、これらがすべてと決め付けず、移転を検討している施設にかならず相談して、適宜区分を確認することが大切です。