オフィスが手狭になったら検討すること

オフィス画像

企業が順調に成長すると、社員が増えていくと思います。いままでのオフィスでは手狭になり、事務所を広くしたいと考えるはずです。いわゆる増床問題ですが、オフィス用語としては「フロアを広くする」という意味で使われています。

増床には内部増床と増床移転という2つの方法があります。似ているようでいて、実はメリット、デメリットも大きく異なるので注意しなければいけません。内部増床と増床移転を正しく理解して、会社にとって本当に必要な方を選択することが大事です。スタッフの圧迫感を解消し、訪問客の印象をより良くするためには、どのような点に注意すればいいのか説明しましょう。

目次

オフィスの増床方法

もともとは1フロアでスタートした企業でも、成長とともに拡張が必要になることもあります。増床には大きく分けて内部増床と増床移転の2つの方法があります。それぞれどのような方法なのでしょうか。

内部増床

内部増床にはおもに2つのパターンがあります。まず、同じオフィスビルの中で移転をして増床をすることです。同一ビル内のより広い部屋に移るというこ方法です。大型ビルで分割している場合などはこの方法がとれます。2つ目は、今の部屋はそのままに、さらにフロアを追加するというパターンです。フロア毎に賃借する物件の場合は2倍3倍という拡張単位となります。

増床移転

増床移転とは増床を目的として移転をすることです。これまで複数のビルに点在していた事務所を、一つの大きなフロアにまとめるといった集約移転も含まれます。

それぞれのメリット・デメリット

内部増床と増床移転には、それぞれ以下のようなメリットとデメリットがあります。

内部増床のメリット

同じオフィスビルの中で引っ越しをするのでコストを削減することができます。また、空き部屋が出ることをいち早くキャッチすることができるので、要望にあった物件を逃さず契約することもできるでしょう。

もし、防音ルーム、スタジオ、サーバールームなどのために増床したいというならば、内部増床がおすすめです。地下などの坪単価の安いスペースを借りることで経費削減にもなります。

内部増床のタイミングで以前の契約の坪単価を見直してもらえた、フリーレントを用意してもらえたといった事例もあるので、まずは管理会社に相談してみてはいかがでしょうか。

内部増床のデメリット

複数の部屋を借りるということは、コピー機などの備品を重複して用意しなくてはいけないことになりコストがかさみます。また、グロス契約の場合、水まわりや廊下などの契約面積が増えてしまいます。そして、フロアがまたがってしまった場合、社員同士のコミュニケーションに影響が出ます。同じフロアであれば一日に何度か顔を合わせることもありますが、フロアが変わると機会が激減します。フロアが増える場合はコミュニケーションを落とさないための工夫をレイアウトやゾーニング、運営ルールで行う必要があります。

増床移転のメリット

増床移転の場合、これまでと環境を一新することで気分転換をはかることができるというのは大きなメリットです。今までの事務所で不便に感じていた点を一気に解消することもできるでしょう。また、対外的にも増床移転のお知らせを出すことで、事業が順調に成長していることをアピールできます。

とくに、プロジェクトごとにスタッフの人数の増減が激しいような企業は、1フロアの広めのオフィスに増床移転することをおすすめします。プロジェクトごとに移転を繰り返していては引越し費用もかさむばかりといえます。

増床移転のデメリット

増床移転となると、やはり内部増床と比較すると費用はかなりかかってしまいます。どの物件にするのか検討するのも、より時間をかけなければいけません。取引先の移転報告などさまざまな作業が発生してしまうことになります。

交渉のポイント

内部増床をする場合には、貸主や管理会社に直接相談するか、仲介会社に依頼するかのどちらかになります。この時、他のビルへ移転する方向も検討していることを告げるのも交渉のテクニックとしては必要かもしれません。貸主としても空室が出てしまうのは損失です。坪単価引き下げなどの好条件を提示してもらえる可能性もあります。

交渉のコツとしては、内部増床と増床移転のメリットとデメリットを正しく把握しておくことが必須といえます。本当はどちらを希望しているにせよ、交渉材料として他方を利用しない手はありません。ぜひトライしてみてはいかがでしょうか。

増床をしなければいけないというのは、企業の成長の証しでもあり、喜ばしいことであるのは間違いありません。しかし、ここで間違えてしまうと、余計なコストがかさんだり、業務効率が下がってしまうことがあります。会社にとってふさわしいのは内部増床なのか増床移転なのか、よく考えてから実行に移すようにしましょう。

オフィスに関するご相談はお気軽にどうぞ。

目次