オフィスの設計会社を選ぶときのポイントとは

オフィスのポイント

オフィスを設計するとき、設計会社によって満足度は大きく変わってきます。レイアウトなどの各種デザイン、見栄えのこともそうですし、機能面やコンプライアンス、その他会社それぞれに適した造りが実現されるかなど、さまざまな部分に影響がでます。そのため、依頼の際にはポイントを押さえた選定が欠かせません。またオフィス設計の発注といっても、2つの種類に分かれます。特徴を把握して、より理想的なオフィス作りができるようこだわってみてください。

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設計会社の役割

オフィスのレイアウトデザインは、その会社がどのように発展するかに重要なポイントです。なぜなら、レイアウトデザインや内装ひとつで、人の流れや仕事の捗り具合、また来客時の印象なども大きく変わってくるためです。そのため、一般企業であってもこだわる価値は大いにあるといえるでしょう。

役割としては、いくつかに分けることができます。まずひとつに、ゾーニングです。レイアウトデザインをおこないゾーンをそれぞれ仕切ることで、空間の役割がはっきりとします。たとえば、受付・執務・会議・倉庫・リフレッシュエリアといった具合です。ゾーニングが曖昧な場合、それぞれが適切に機能しません。

次に、動線計画です。会社は多くの人が作業する環境であるため、動線をはっきりさせていなければ流れの停滞を生じます。逆に理想的な動線が確保できていた場合、スムーズに人が回り、業務の効率化が期待できます。ゾーニングと合わせて、重要な点であるといえるでしょう。

収納も、重要な計画のひとつです。物が綺麗に収納されているのと乱雑に溢れているのとでは、雰囲気が異なってきます。専用のスペースを確保するのも良いですし、あえて作らない場合であっても、デッドスペースをどのように活かすかなどをあらかじめ計算しておくことで収納機能に繋げられます。

最後に、少々毛色が異なりますが、各々のプライベートゾーンという部分も忘れてはなりません。業務に直接関係する部分でないため、軽視してしまいがちかもしれませんが、会社はあくまで人あってこその組織です。各自のモチベーションを保ち、ストレスをうまく解消させられるようなデザインも重要です。

発注方式の種類

設計会社へのデザイン発注についてですが、実は大きく2つの方式に分けられます。それぞれにメリットがあるので、自社に合った方法を選択することが大切です。

分離発注方式

まずひとつが、設計・施工分離発注方式です。その名の通り、基本設計・実施設計からなる設計面と施工をそれぞれ別の会社に発注する方法です。発注先としては、前者が設計事務所、後者は施行会社へといった具合です。メリットとしては、設計を専門家である設計事務所に依頼するため、経験が活かされクオリティが高いデザインが期待できます。但し、業者は前述の会社だけではなく、電気工事会社、空調設備、電話通信など、多岐にわたるので高い調整能力が求められます。コスト調整も各社と行うので、担当者の負担が増える発注方式です。

一括発注方式

そしてもうひとつが、設計・施工一括発注方式です。こちらでは、基本設計・実施設計・施工の3フェーズをすべて同じ内装会社に依頼します。一括で任せられるので、設計から施工までの期間短縮や、建設面に特化した設計、業者選定の手間を抑えられるなどのメリットが感じられます。

見るべきポイント

会社それぞれの色があるのと同時に、それぞれに適したオフィス設計が存在します。そのため、設計会社を選ぶ際には、いかにニーズを汲み取ってくれるかが重要となってきます。会社に合ったオフィスを親身に設計してくれる会社に出会えるのが理想です。とはいえ、設計会社もビジネスとして運営されているわけですから、なかにはニーズへのマッチングよりも効率を重視するようなところもあります。その点をいかに見極められるかどうかで、満足度は大きく違ってくるでしょう。

また、コンプライアンス面を気遣ってくれる会社かどうかもポイントです。コンプライアンス重視への意識は、近年特に高まってきています。レイアウトデザインひとつで、その点の機能が左右される可能性も十分考えられます。時代の流れに合った、コンプライアンスを意識した設計ができる会社かどうかにも、ぜひ目を向けてみてください。

状況に合った発注をおこなうことで、費用と仕上がり、両面において理想的なオフィス作りへと近づけます。いずれも設計発注に違いありませんが、分離発注方式と一括発注方式のどちらを選ぶかで満足度が変わってくることでしょう。発注方式、設計業者選び共に力を入れて、理想のオフィス作りを実現してください。

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